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こんな夢を見た

家族とスター・ウォーズの映画を見に行って黒人の女の子と出会った。

映画館のホワイエのベンチで一緒に座っていると占のようなものをされて額に指やら唇やらをあてられ、文字通り身体的距離が一気に縮まったおかげで昔から仲の良かった友人だと思えるくらい心理的な距離も近まっていたが、おもむろに腕を上げた際に開いていた脇が目に入ったとき、自分は臭いものを嗅がないようにと鼻を無意識につまんだ。実際に臭ったかどうかはわからない。

その後おそらく二人して(少なくとも自分は)惹かれ合い、恋愛映画が始まる直前まで一緒にいようとした。彼女は家族に挨拶をしたがっていたがみんな彼女を無視した。特に姉は彼女がいる場面に後から登場したにも関わらず、挨拶をされても聞こえないふりをしていた。

映画館は不思議なところで、先程までのホワイエと連続した空間でドアや間仕切りなどはなく、どちらかというとカーシネマのカーが無い、でもなぜかズタボロの布切れがたくさんかかっていた。

映画が終わった後すぐに連絡先を聞こうとした。彼女はそれをとても喜んでいたが、自分が何故か隣の人と連絡先を交換しているうちにいなくなってしまった。

その後ずっと彼女のことを探していた。そうすると高校だか大学の卒業記念パーティーのようなものが始まり、学生たちはぞろぞろといなくなった。パーティー用の服装に着替えている人がぞくぞくと現れるのだが彼女の姿はなかった。

自社で管理しているというアパートを見に行った。そこには以前好きだった女の子が住んでいる。その彼女に渡すものがあったのでその部屋に入ろうとするがなかなか変わった建物でアクセスするのが難しい。斜面地に建つ高低差を利用している風の建物ではあるのだが、建築計画的に(ほぼ)成立していないのである。

2階に行こうとするが外廊下はなく吹きさらしの鉄骨の上を(H鋼そのまま)ビクビクしながら歩いていかなければならない。それは非常に怖かった。その鉄骨をぐるり一周回っても彼女の部屋にはたどり着けない。1階に3部屋、2階に3部屋ぐらいの規模なのだが、どの部屋にもトイレもなければ風呂もない。水廻りは共用のものがあるが非常に汚い。

いつの間にか2階の部屋にいる。3LDKくらいのシェアハウスになっていて、仲間たちが集まって戯れている。自分がいる部屋、というよりも日当たりの良い廊下にソファを置いた場所では新任の体育の先生が授業をしている。とても魅力的で優しい若い女性なのだが、皆にはなめられていて、一部の生徒は先生をその場から連れ去ろうとしたり、邪魔をする。その後ほとんどの生徒がいなくなったと思いきや先生がいなくなっていた。

またしても怠惰な時間を過ごしている。ソファの上で寝転がり、無邪気に戯れている仲間たちを見て、くだらないと思っている。そろそろこんな時間の過ごし方はやめよう、もっと有意義な時間を過ごそうと宣言してみたものの何をしたら良いのかわからない。家の中にいたムスリム系の女の子に話しかけた。一緒に映画を見たり、美術館に行ったり、音楽を聞いたり、舞台を見に行ったり、そういうことをしないかと尋ねた。もちろん周りの仲間に気付かれないようにヒソヒソ声で。彼女はとても喜んだ。有意義な時間の過ごし方を提案されたことを喜んでいたのか、近接した距離で話しかけられたことを喜んでいたのか、ただ単に欲情したのか、わからないがその場でキスをした。ディープキスは初めてだと言っていたが耳の中に舌を入れてきた。キスをしていたはずなのに。耳の中を動き回る舌は熟練のそれであったが、やはり彼女はキスが下手だった。そんな彼女とキスをしながらこれからの彼女との付き合い方を考えるとなんだか憂鬱になったのだった。

おわり。

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