実に様々な愛
愛という言葉でまとめてしまうとたいていそれっぽくなるのだが、情ということばで置き換えてみると、ポエティックさが抜けて説明可能なものになるかもしれない。
だから、実に様々な情があるのだ。
その事実を認識というか理解しただけでもいろいろと気持ちが軽くなるだろう。
愛がなくなってしまった2人。
いや、なくなってしまったわけではなく、愛を諦めた2人。あるいは1人。
もちろん様々な理由があるかもしれないが、ゆっくりと崩壊を迎えた2人だったとしても、その後の人間関係を保つことが出来ないのは悲しい。
確かに、相手を憎むことが出来れば簡単なことかもしれない。
愛の反動を真逆のベクトルでそのままぶつければその人の中ではわだかまりは解消されるだろうが、何も残らずに愛は消滅してしまう。
でもそれはあまりにも暴力的なのではないだろうか。
そんなことを言いながらも自分だってすぐに人を憎もうとしてしまう。
愛と、情と、人間の様々な感情の中で生きていくのは大変なことだが、それこそ生きるという事なのだから、その嵐の中を歩いていこう。