アンドロイドは電気羊の夢を見るか
キンドルで初めて本を一冊読んだ。
本の厚みが無いので読了感というものが感じられず、また、面白かったからと友達に貸すことも出来ないのがちょっと虚しい。あと、読み終わった本を本棚にしまって本棚がパンパンになっていく喜びもない。
だが、圧倒的に便利で可能性が一気に広がった気がした。
「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」はブレードランナーの原作ということでおすすめされて読んでみたのだが、ほんとうに頭の半分くらいはブレードランナーの映像が流れていて、それを本を読みながら修正したり比較したり出来て楽しかった。
映画ではSF要素と映像美の中に崇高なテーマ性が浮かび上がっていたが、本を読んでみるとそこまで洗練されていない感想をもった。
つまみをダイヤルするだけで情緒をコントロールというか自在に変えることができる機械や世界中の他人とつながることができる機械、そしてその根幹をなすマーサー教というものは映画には出てこない代物だったがこの時代に生きている人たちはそれらにすがらないと生きていけないという孤独というか空虚さに「感情移入」して悲しい気持ちになった。