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KOI CAFE

2018年のArchdaily Building of the year "Hospitality Architecture"に選ばれたKOI CAFE。

その名の通り鯉がたくさんいるカフェだ。

Archdailyの写真を見たときは、おいガラスかなり曇ってるなという印象だったが実際に行ってみてもかなり曇っていた。

だが、そんなことはどうでも良くて、この建築のすごいところは室内と屋外の概念を吹っ飛ばしてくれるところだ。

道路側のファサード(そこしかファサードはない)は半割の瓦のようなタイルが積層しており、そこにモザイクのようにKOIと電飾で記されている。これはArchdailyの写真にはなかったものなので施主あるいは事業主が設置したものかもしれないが、とにかくセンスが良いことは間違いない。中に入って現れる壁面の緑の装飾然りである。

木製のドアを開けると、鯉の放たれた小さな池が眼下に広がり、その上に設置されている飛び石を数個渡って二段ほど下がったところにカフェスペースがある。この池の上部はメッシュフェンス+緑化といったところで完全に外部である。ここで雨が降る様子を確認したくて気象予報をもとに小一時間待っていたが結局その日は予報に反して一滴も雨がふらなかった。

カフェスペースと池のスペースを平面的にも断面的にも遮るものはなにもない。唯一部屋の奥にあるトイレとスタッフルームのみが完全なる屋内の部屋である。つまり、それ以外は2階も含めてほぼ外なのである。

ここに来てチルっているのは私一人だったがその後カップルが2,3組現れて2階へと消えていった。

2階はスパで、ドクターフィッシュ的なものの水槽もあり、何が行われているかは謎だったか、市内のはずれにあることから、わざわざショップとしての機能というか魅力をスパによってはっきりと示しているのだと感心した。

なにより、建築的にここまでの開放性というか外性を高い次元で成立させていることに感服した。

そしてこれはこちらのイケてるインテリアに共通することだが、西洋的な(北欧とは異なる)室内の暗さをきちんとインテリアの設計に活かしていることだ。とにかく明るいほうがいい、みたいな昭和的な考え方が古いのは言わずもがなだが、とにかく暗いからいいでしょ的な開き直りとはまた違う、しっかりとデザインされた照度と雰囲気が相まってこの空間が成立しているのである。

あっぱれ!

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