久しぶりの旅① ハノイ-サイゴン-プノンペン(鉄道、バス)
こんな旅をしたのは何年ぶりだろうか。
ベトナムに来る前からずっと夢見ていたハノイ-サイゴン間の鉄道の旅がついに実行できた。
数年前にはチケットまでゲットしていたもののコロナのロックダウンで中止ということもあり、そのリベンジを果たせた。
かつては48時間かかるという話だったが、今回はたったの33時間でついた。
新幹線並みに時間に忠実であった。
電車の旅に憧れていたのはシベリア鉄道横断計画に遡るがこれも実行できなかったので、寝台列車旅は実はこれが初めてだ。
ヨーロッパの電車旅行は寝台ではなかったと思う。もしかしたらワルシャワ-ベルリン間は夜間だったので寝台だったかもしれないが、覚えていない。
さて、便利な世の中になったので映画は事前にダウンロードしておき、本も二冊持ち込むという勇みようだったが、読みかけの本も読み終わることができず、映画は4本見たにとどまった。
では何をしていたのだろうか。食って寝ていた、というのが正しいところか。
夜の10時出発だったので、初日はちょっと本を読んで就寝。
2日目は朝早くに起きて景色を楽しみながら本を読んだりしていたが、すぐに眠くなり昼前まで寝てしまった。案外寝台が心地よいのだ。二階席だったので上り下りが億劫なこともあった。二階からだと景色が半分以下しか見えないので、次回乗る機会があったら一階席を取ろうと思う。とはいえ、今回は超満員で最後の四席くらいしか残っておらず、いずれも二階席だった。
昼飯は定食スタイルでたったの40K。炊きたての御飯におかず数種類、そしてスープまで付いてくる。これを寝台の上で食べる。そして眠くなりながら読書。そのうち景色が良くなってきて海岸沿いを走っている間は車窓を楽しむ。
そうこうするうちにダナン(中間地点)に着いた。列車の方向転換があったが、その先は特にめぼしい景色もなかった。このときは廊下に椅子を出して読書しながら景色を楽しんだ。
飛行機のサービスよりずっといいのではないかという頻度でスナック売りや飲み物売りがくる。大きめな駅に停車しているときは駅の売店でも買い物ができそうだった。
面白かったのは、車両によって客室の向きが違うので、後ろの車両は風光明媚な部分を走っているときも誰も廊下に出てきていなかった。同然ながら客室内で楽しめるからだ。そう、客室内の窓も大きいし、廊下の窓も大きい。観光用によく改善されているのだ。
沈みいく日を見ながら読書して、うとうとし始めていると夕飯の時間だ。
昼飯と同じく40Kで違うおかずが楽しめた。おかずが結構イケているので、下手するとまちなかで食べるコムビンザンより安いかもしれない。とか考えながら食事を済ませるともう日は沈んでいる。
日が沈んでからは映画タイムということで続けざまに3,4本の映画を見て就寝。あー起きたらもうサイゴンなのか、と思うとなかなか眠りにつきたくなかった。
3日目早朝5時過ぎ。周りの乗客が起き出したこともあり自然に起床。顔を洗ったり荷物を整理したりして7時にはサイゴンの駅を颯爽と歩いて電車を去った。
同室の仲間の荷物を運ぶのを手伝ったりしていたが、そんなものも一瞬にして終わる。
その後携帯を見ていてわかったのだが、二日目(丸一日電車の中にいた日)は移動距離が350mだった。
そんな宇宙飛行士のような体でまだ眠気の残る日曜の朝のサイゴンをぐんぐん歩いていると、10分後くらいにはぶっ倒れそうになった。暑さはまだまだ本格的でないのだが、とにかく激弱になっていたものだから仕方ない。
プノンペンへ向かうバスに乗るためバス会社のあるところまで歩く途中、幸運なことにフードストリートにめぐりあい、Hu tieuを朝ごはんとして食べる。やはり、本場はうまい。
その後バスに乗って7時間後には灼熱のプノンペンに到着していた。
アジアの陸路国境からプノンペンの建築や都市、人間についての内容は次回!
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