ハノイのカフェ事情
ベトナムはブラジルに次ぐコーヒー生産量世界第二位の国だそうだ。https://www.agf.co.jp/enjoy/cyclopedia/zatugaku/circumstances.html
このグラフを見てみると、日本で有名なコロンビアやエチオピア、グアテマラを全部足しても追いつかないくらいの生産量だ。何かの記事で読んだときは、ベトナム産のコーヒーは割安でインスタントコーヒーなどに使われている、とのことだった気がする。
最近流行りのスターバックスリザーブでもベトナム産のコーヒーは置いていなかった(期間が終了していただけらしいが、数十種類ある中の一種類にとどまっていたようだ)。
とはいえ、ベトナムコーヒーという馬鹿みたいに濃いコーヒーに練乳を入れて飲むという代物は割と多くの人が知っているものだと思う。
自分も10年以上前にホーチミンに家族旅行で行ったときに試した記憶がある。とにかく苦い、そしてその次にとにかく甘い、という印象だった。
あれから月日も経ち、コーヒーを日常的に飲むようになり、エスプレッソは濃い目が良いなんてうそぶくようになった。
そしてハノイにやってきた。
こちらでは、昼食後にカフェでコーヒーを一杯飲んで談笑したりタバコを吸ったりするのは日常的な風景である。もちろん学生や社会人が勉強したり仕事をしたりしていることも多くある。
フォーなどの昼食が100〜200円であるのに対して、カフェでコーヒーを一杯飲むと昼食と同等かそれより高くつくというのはどう理解したらいいのかわからないところだが、とにかくそれは大したことではないようだ。
話が脱線したが、ベトナムコーヒーはやはり、濃い。
だけれども、子供のときに感じたあの濃さとは異なり、より深く強い美味しさとしての濃さである。
練乳なしでも、というかなしの方がずっと美味しく堪能できる。
お店によってはドリップ式でなかなか飲み始めるまでに時間がかかるがその分美味しさは格別、というものもあれば注文してすぐに出てくるものもある。いずれも日本にいた時の想像を遥かに超える美味しさである。
こんなに美味しいならスターバックスとかいらないじゃん、と思うのだがそこはさすがのグローバル企業で高価格帯に見合った店舗づくり(まだ入ったことはない)で着実に市民権を得ているようだ。
今回、何が言いたいかというとコーヒー云々ではなく、カフェの内装のオシャレさが半端じゃないということだ。
長くなってしまったので端的に言うと、
・素材の使い方がうまい
・照明の暗さのセンスが良い
・外部空間の取り入れ方(というかどこまで内でどこから外なのかよくわからないくらい)が強烈
・吹き抜けが効いている
・階が多層になっても陳腐化しない
・装飾物(小物)や什器(机や椅子)のセンスが良い
・飲み物にバラエティが富み、どれも美味しい
・タバコを割と自由に気持ちよく吸える
・インスタ映えスポットが随所にある
などなど。
日本では普段カフェなんぞにはいるようなオシャレな階層ではなかったので、こちらに来て毎度衝撃を受けているのである。
照明の暗さについては、今後もう少し掘り下げて考えてみたい。